生涯教育(CE)

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2021/06/30

第182回コラム「英語の勉強方法」

岩澤 真紀子, Pharm.D., BCPS

はじめに

 毎年、留学や進路相談のために私を訪ねてくる学生や薬剤師が数名いますが、コロナ禍のここ1~2年は、相談に来る人が例年より増えています。コロナ禍で、日本と海外の教育の違いやワクチン接種をはじめとする薬剤師の役割の違いを耳にして、いろいろと考えることもあったのでしょう。「留学に興味はあるけれども、どこから手を付けたらいいのかわからない」という質問をよく受けますが、「まず英語力をつける」というのが私のアドバイスです。というのは、私自身、留学前も留学後も、そしてアメリカで薬剤師として働いていた時も、悩みの種は常に自分の英語力にあったからです。「アメリカに長年住んでいたのだから、英語は堪能でしょう」と言われること度々ですが、私のように30歳近くなってから留学した者にとって、英語力は永遠の課題です。渡米中も、日本に数週間いるだけで英語に触れる時間が減り、リスニング力・スピーキング力が落ちてしまうことを何度も経験しました。日本に帰国して10年近くが経とうとしている今、どれだけ英語力が落ちたことか、「随分英語をサボったなあ」と反省する日々です。そこで今回は、私の英語の勉強方法についてご紹介したいと思います。

留学前の勉強方法

 私が英会話を習い始めたのは、大学を卒業し、大学病院に就職して半年ほど過ぎた時でした。はじめはECC外語学院(https://www.ecc.jp/)の中級グループレッスンに週1回通い、このグループレッスンの予習・復習を中心に勉強することから始めました。通い始めて暫くたったころ、同じクラスの高校生たちが次々に留学したことをきっかけに、留学に興味を持つようになりました。薬剤師として留学する場合の選択肢にどのようなものがあるのか、ということを調べながら、グループレッスンに加えて個人レッスンを週に1~2回取り始めました。

 留学するためには、英会話力に加えてリスニングやリーディング、そしてTOEFLの試験勉強もする必要がありました。しかし、当時は院外処方を出している病院も少なく、大学病院の処方箋枚数は1日1000枚を超えることも日常茶飯事で、仕事をしながら英語を勉強することは時間的にも体力的にも大変でした。そこで、週1回のグループレッスンには必ず通い、それ以外の日はどんなに忙しくても毎日少しでも英語に接することを心掛けました。その際、忙しい中で勉強することを強いると続かないかもしれないので、毎日の行動パターンの中で自然に英語に触れることを心掛けました。 

 例えば、毎日の通勤時間(片道1時間半)を活用し、電車の中では英字新聞を読み、歩いている時は英語のラジオ放送を聞いていました。当直時は音楽を流す代わりに英語放送を流すなどして、無理なく英語に触れる習慣をつけました。英字新聞は、はじめの2年間は『Asahi Weekly』を購読し,3年目からは『New York Times Weekly』に数ヶ月間変更してみたものの,難しすぎたので『Japan Times Weekly』に変更し、通算4年間、英字新聞を定期購読しました。また、リスニング力強化のために、NHK『ラジオ英会話』を平日毎日聞くことを心掛け、『English Express』を2ヶ月に一回購入してテープを聞いていました。

 英会話を習い始めて2~3年が経ち、日常会話は何とかなる程度に英語力がついてきた頃にグループレッスンを止め、TOEFL対策コースと英会話のプライベートレッスンを中心とする大学受験のための勉強を始めました。そして、留学前の1年間は、メリーランド大学アジア校(UMUC。今はUMGCに名称変更。https://asia.umgc.edu/)の夜学に週に2回(1回3時間)に1年間通いました。朝6時から8時まで大学の予習・復習をしてから仕事に通い、週に2回夜学で夜7時から10時まで勉強、それ以外の日は英会話学校と英会話サークル(週1回英語雑誌の記事を読んでディベート)というスケジュールで、とにかく毎日英語に触れることを心掛けました。

お勧めの英語教材

 留学してからあっという間に20年が経過し、テクノロジーの進化に伴い英語学習を取り巻く環境も随分変化しました。現在も活用できる教材をいくつか紹介したいと思いますが、読者の皆様がもし良い英語学習ツールをご存じでしたら、是非教えてください。

英語の読解

初心者に良い

慣れてきたら

  • 英字新聞:Japan Times < New York Times, Washington Post
  • 英語の時事雑誌:Newsweek, Time < Economist

リスニングの強化

初心者に良い

  • NHKラジオ講座。アプリで過去の講座を聞くこともできる。

慣れてきたら

  • NPR, CNN, BBC等の英語放送

 「英語の習得にはどれぐらい時間がかかるか」を調べると、いろいろな説がありますが、3000時間という数字をよく見かけます。根拠を示している記事は少ないですが、留学前の私の英語の勉強時間を思い起こしてみると、1日90分したとして留学するまでに5年間かかったことを考えると、2500時間程度、それでも私の英語力はネイティブには程遠いですので、3000時間必要というのは私の経験からは正しいと言えるかと思います。英語の学習は、継続が重要です。自分の生活スケジュールを見つめ、英語を勉強する時間を捻出する、というよりは毎日の行動パターンの中に無理なく毎日英語に接する時間を落とし込むこと、英会話学校・サークル、オンライン英会話等、週1日でも英語を口に出してアウトプットする練習する時間を作ることができれば、1年も経たないうちに、自らの英語力の向上を実感できるようになると思います。たとえ留学することはかなわなくても、英語力は生涯のスキルになります。まずは英語からチャレンジして見てください。

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