生涯教育(CE)

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2017/11/30

第139回コラム「患者による有害事象の主観的評価」

半田 智子, Pharm.D.

米国立がん研究所(National Cancer InstituteNCI)が作成している有害事象の共通語定義「Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAEs)」は、広く癌治療における臓器や部位ごとの毒性の重症度の評価尺度として使われれています。しかし、近年主観的な有害事象については患者報告によるアウトカムPatient-Reported OutcomesPRO)が併用され、医療者の評価測定だけでなく、患者自身による評価の重要性が認識されています。

Basch等により英語でPRO-CTCAEの開発が報告され(PMID25265940)、現在はデンマーク語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、スペイン語版が入手可能になっています。PRO-CTCAE&tradeTM日本語版はhttps://healthcaredelivery.cancer.gov/pro-ctcae/pro-ctcae_japanese.pdfから入手可能です(利用方法はJCOGのホームページhttp://www.jcog.jp/doctor/tool/PRO_CTCAE.htmlPRO-CTCAE 78の有害事象項目があり、試験ごとに目的に合わせてアレンジができます。28項目の質問に46分の時間がかかることが報告されており、患者さんが症状を思い出すリコール期間は7日間となっています。

臨床研究において用いられる評価のうち、有害事象は非常に重要であることは周知の事実です。有害事象がアドヒアランス、治療完遂性に大きく影響し、結果として予後にもつながります。患者の視点をより実地医療に反映することが、患者満足度=治療成績を改善することになると考えます。今後私たちが臨床研究を行う上で、健康関連QOLHealth related Quality of life: HQOL)やPRO-CTCAEなどを用いたアウトカム評価をとり入れ、エビデンスを構築していくことがますます必要となってくると思われます。

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